「機械時計は極東において独自に発明されたのではない、といってよい。
もちろん中国人は(そして日本人も)古くから日時計に親しんできたし・・・
水時計についても(ローマの西洋世界から)いくばくかの知識を獲得しており、また灯心やローソクを燃やして時を計ることも心得ていた。
しかし機械時計については、伝道使節によって実際目にするまで、彼らのおよそ考えもつかないことであった」
・・・このようにある歴史家は記していますが・・・
その記述には若干不正確なところがあるにしても、機械時計はたしかに中国人を驚かせ、彼らがその魅力にとりつかれたことは確かです。
誇り高い中国皇帝も、その美しい音色や精巧な装置にひどく魅せられました。
清朝第四代の康煕帝(在位1661~1722)は学術を振興し、文武両面にわたって清帝国の地盤を築いた皇帝として知られますが・・・
チンチンと鳴る機械時計の美しい音色にすっかりいかれてしまいました。
そこで皇帝は宮廷に時計や懐中時計の製造工場をつくるとともに、ヨーロッパから精巧で豪華な時計を続々と宮廷に輸入しました。
これはまだD&G 時計のような腕時計が一般に普及していない頃の話です。