朱鞠内湖(雨竜ダム)、桂沢湖(桂沢ダム)、金山ダム・・・
それに音更川の上流にできた糠平湖で、どれもこれも人間の手型のついた湖で、神話を知らない近代ッ子です。
それが新しいほど自然をこわした傷口が露出していて、欲望のかさぶたでも見るようでいい感じがしません。
むしろその底の浅さにむらむらと反感をすらおぼえます。
しかし糠平湖だけは、なぜか自然の変動が偶然水を堰止めて湖をつくったかのように、人間の小ざかしさなど微塵も感じない湖です。
帯広から音更川と士幌川に挾まれた音更、中士幌、士幌、上士幌と整然と落葉松並木で区切られた、豊かで明るい農村を貫通して、国鉄士幌線が大雪山塊に向って北上します。
こんな山奥に、何の必要があって敷設されたかと思うような鉄道で、元来裏大雪の森林資源を運ひ出すための森林鉄道といっていいでしょう。
その登山鉄道のような線路が絶壁にはさまれた音更川の峡谷に、ほとんどトンネルばかり並べたような、地下をくぐり抜けた先に糠平湖があります。
札幌旅行に来たのならせっかくなので寄ってみましょう。