いま家族は、血のつながりや婚姻関係だけで括ることは、できなくなっている。
その上、家庭には確かに、言わないでおくという嘘や秘密が必ずあって、それらが夫婦や親子の間を複雑にする。
検眼師として自立している黒人女性のホーテンスは、養母の死をきっかけに、実母探しを始める。
実母は、記録には白人とあった。
工場勤めを続ける中年の女性キャリンは、ある日、会いたいというホーテンスからの電話を受ける。
キャリンは十歳で母を亡くしてから、母親代わりとして弟モーリスの世話をしてきた。
現在、モーリスは写真家として成功しているが、キャリンは十代半ばで産んだ子を顔も見ないで里子に出した過去をもち、その後、医学生との間にもうけた娘と暮らしてきた。
道路掃除の仕事をしている娘は、口うるさいキャリンを嫌って恋人のもとに逃げ、母と娘の関係はとげとげしい。
キャリンはホーテンスの突然の電話に動転するが、家の外で"秘密の娘"と何度か会う内に、ホーテンスを身内に紹介したくなり、一族がそろう娘のための誕生パーティで、過去を打ち明けてしまう。