戦場ではどのようなことも起こり得るのだからと、中佐の誤射もやむを得ずとみて外部に隠しておこうとする上官は、カレンの調査も打ち切るよう命ずる。
だが上官に逆らって真相をつきとめた中佐は、極限状態でのもう一つの誤射の事実を上官に突きつける。
もしこの時、中佐が「戦争とはこういうものです」と告げて、軍服を脱いで去るというような設定であれば、カレンの幼い娘が母の勲章を首にかけてもらう場面や、中佐が親友の両親に真実を話す場面で、もっと深い感動を呼んだだろう。
せっかく戦争の非情さ、軍人本人や家族の痛み、人間の弱さなどを描きながら、戦争肯定の立場ではカレンの死のむなしさは表せない。
戦場で死ぬための勇気を、生きるための戦争反対に向けられないものか!
正義の戦いなぞ、ないのだから。